出産前に知らなかった新生児育児のリアル

私は38歳で不妊治療を始め、40歳で妊娠・出産を経験しました。

この歳になると、兄弟や友人はすでに子育て経験者ばかり。
私自身も、出産前に二度ほど育児に深く関わったことがあります。

一つは、妹の里帰り出産。
もう一つは、友人宅へ約二か月ベビーシッターとして通っていたことです。

その時の経験は、今の育児にもかなり役立っています。

…とはいえ。

実際に自分が親になると、知識と現実はかなり違いました。

今回は、そんな「育児前の私」が衝撃を受けた、新生児育児のリアルを書いていきます。


ミルクの吐き戻しが想像以上に噴水

これは妹の子ども、私にとっては甥っ子の話です。

甥はとにかくミルクをよく飲む子でした。

今思えば、「飲めるだけ飲む」という体育会系スタイルの赤ちゃんだったのだと思います。

妹が欲しがるままにミルクをあげていたある日。

突然、甥の口からミルクがピューーーッ!!

想像の3倍くらい勢いよく噴射しました。

妹は「窒息しちゃう!!」と大パニック。

寝ていた母をたたき起こし、半泣きで

「どうしたらいいの!?」

と聞いていました。

すると母は、ものすごく落ち着いた声で、

「そのくらいよくあることだから大丈夫」

と一言。

私は横で、

「これ、“よくあること”なんだ…」

と安心すると同時に、かなり衝撃を受けていました。

育児、思ったより物理現象が多いです。


生後二週間で寝返りした友人の子

友人は産後のダメージがかなり大きく、さらにお母さんも体調不良で里帰りできない状態でした。

そのため、急遽、近くに住んでいた私がベビーシッターとして通うことになりました。

それが赤ちゃん生後二週間くらいの頃です。

ある日、私が家事をしていると、友人が赤ちゃんを見ながら言いました。

「これって寝返りかな?」

私は心の中で、

「いやいや、さすがにまだ早いでしょ」

と思っていました。

しかし次の瞬間。

赤ちゃん、普通にゴロン。

私は数秒固まりました。

「いや、でも布団が傾いてるだけかもしれない」

と思って確認しましたが、ちゃんと平行。

しかも、一回だけではありません。

真顔で二回目の寝返りを始めました。

信じられなくて動画を撮影し、母と妹に送ったところ、

「えっ!? 本当に寝返りしてる!!」

と、やっぱり驚いていました。

私は「将来オリンピック選手かもしれない」と勝手に期待していたのですが、現実はそんなに甘くありませんでした。

首が座る前からうつ伏せになるので、片時も目が離せないのです。

さらに、市の預かり保育でも「寝返り前の子が対象」という条件に引っかかり、預かってもらえませんでした。

成長が早すぎるのも、それはそれで大変なんだなと思いました。


ミルクを飲まない・寝ない。でも元気

引き続き、友人の子の話です。

その子は、とにかくよく動く子でした。

長時間手足をバタバタ。
常に自主トレ。

でも、ミルクをあまり飲みません。

標準量より20〜30mlは毎回残します。

しかも、ミルク中に少し物音がすると集中が切れ、急に「もう結構です」という顔になります。

こちらは必死です。

さらに驚いたのが睡眠時間。

朝6時頃に起きて、夜10時頃まで活動。

お昼寝は15分くらい。

「赤ちゃんってそんなに起きてていいの!?」と本気で思いました。

そのため、1歳になってもかなり小柄で筋肉質。

市の職員さんからは、

「もう少しミルク量を増やしてください」

と言われるそうなのですが、具体的な攻略法があるわけではなく、友人はかなり悩んでいました。

でも、その子は健康そのもので、よく笑う本当に可愛い子でした。

だから最終的には、

「この子にはこの子のペースがある」

と思うようになりました。

育児って、平均値との戦いというより、“個体差との付き合い”なんだなと思います。


全身でしゃっくりする我が子

私が出産後、実家へ帰ったばかりの頃の話です。

我が子が初めてしゃっくりをしました。

私はそれまで、

「しゃっくりで死ぬわけないじゃん」

と思っていました。

妹や友人が心配して検索していた時も、

「大丈夫でしょ〜」

くらいに思っていました。

…あの頃の私を呼び出したい。

いざ我が子がしゃっくりを始めると、

「え? 大丈夫? 苦しくない? 本当に平気!?」

と、私も即検索。

しかも新生児のしゃっくりって、全身がビクッ!!ビクッ!!と動くんです。

想像以上にダイナミック。

さらに我が子が、

「なんか大変なこと起きてません?」

みたいな顔をしている気がして、余計に不安になりました。

親になると、人は驚くほど簡単に動揺します。


ミルクは水道水でもいいと言われて驚いた

これは産婦人科を退院する時、院長先生に言われた言葉です。

「日本の水道水なら大丈夫ですよ」

私は思わず、

「マジですか!?」

と聞き返しそうになりました。

それまで私は、

“赤ちゃんのミルクには特別な水が必要”

と思い込んでいたのです。

私は先生の言葉を参考に、お湯でミルクを溶かしたあと、湯冷まし代わりとして水道水を使っています。

今のところ問題はありません。

ちなみに、同じ産婦人科で出産した友人はミネラルウォーター派でした。

育児、本当に家庭ごとに流派があります。


夜泣きで起きられる体になる

これは今でも妹に語り継がれている話です。

妹が里帰り出産中、妹と甥、私、そして飼い猫は同じ部屋で寝ていました。

ある夜、甥がかなりの大音量で夜泣き。

妹は、

「絶対起きちゃう、迷惑かける…」

と焦っていたそうです。

しかし。

私は全く起きませんでした。

甥は大泣き。
妹は対応で大混乱。
飼い猫は泣き声にビビり、寝ている私の上へ避難。

さらに妹が猫のしっぽの付け根をトントンしても、私は起きなかったそうです。

次の日その話を聞きましたが、記憶ゼロ。

そんな超熟睡タイプだったので、

「私、本当に夜泣きで起きられるの?」

と自分でもかなり不安でした。

でも、出産後。

ちゃんと我が子の夜泣きでは起きられました。

母性本能なのか、単に睡眠が浅くなるのかは分かりません。

でも人体ってすごいなと思いました。


深夜に筋トレを始める赤ちゃん

寝る前のミルクを飲ませ、抱っこで寝かしつけ。

「よし、寝た」

と思って布団に置くと…。

15分後。

静かに目を覚まし、そのまま手足をバタバタ。

深夜の筋トレ大会が始まります。

最初は、

「げっぷが苦しいのかな?」

と思って再び抱っこしたのですが、逆に泣かれてしまいました。

次の日は試しにそのまま様子を見ることに。

すると延々と自主トレ。

そのうち動きがゆっくりになり…。

最終的に勝手に寝ました。

筋トレ時間、約1時間半。

赤ちゃん、思ったよりアスリートです。


赤ちゃん、想像以上に暑がり

赤ちゃんの適温は、夏場なら26〜28℃くらいと言われています。

でも、うちの子はかなり暑がりでした。

初夏の23℃でも、足で布団を蹴り飛ばします。

「そんなに!?」

と思うくらい豪快です。

服を減らしても首周りに汗疹ができてしまい、かなり驚きました。

さらに、ある雨の日。

室温は19℃。

大人は少し肌寒いくらいでした。

「今日はさすがに寒いでしょ」

と思って布団をかけたのですが…。

普通に蹴飛ばしていました。

赤ちゃんにも、“暑がり派”と“寒がり派”があるようです。

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